■日本のスクワット神話■

妊婦さんのスクワット神話、結構根強くありますね。
100回やって、なんて言われている妊婦さんにも出会ったことがあります。
でも、ちょっと待って!
スクワット、何も考えずにやって、どっか痛くなったりしたことないですか?
「スクワットなんてやったことない」って妊婦さんが、
突然、妊娠してからだ作りはじめて、スクワット100回なんて、
腰壊して当然な話。
膝が痛くなった、とか。
そして、スクワット頑張ってやった女子は、みんな、太もも太くなっています。
太ももを鍛えたから、といえばそれまでなんだけど、それだけのことじゃぁなかったりするのです。
スクワットって、「ウェイトトレーニング」から来たもの。
筋力トレーニングの一種。
なので、「鍛える」ための運動。
なんで、妊婦さんのスクワットが神話のように広がっているんだろう?
と以前から不思議だったのです。
体力作り、であれば、「ウォーキング」で十分かと。
スクワットには、「股関節を開く」「骨盤を動かす」の意味合いがあるんじゃないかと。
そこで、この「股関節を開く」「骨盤を動かす」という観点でいうと、
スクワットは「姿勢ありき」で効果が出るものでもあります。
日本はスクワットに限らず、筋トレ神話が根強く残っているので、
この話をしだすと、骨盤先生・平山は軽く1時間しゃべってくれます。
2008年にやったセミナー「カラダブームの盲点」でも、この筋トレ神話についてお伝えしています。
過去記事アップしました
確かに、スクワット、やったらキツイから効いている気がするかも。
でも、実際に腰や膝が痛い〜という妊婦さんは、やっぱりやり過ぎ且つ姿勢が悪い。
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こんな姿勢の人が多いと思います。
今度、スクワットの姿勢、写真に撮ってみると分かるのでは?
この姿勢で注意したいのが、太ももの前側に力が入ること。
太ももの前側を鍛えすぎると、太ももの裏側がぎゅっと縮みやすくなり、
骨盤が下がります。
骨盤が下がれば、背骨はおのずと丸まり、猫背まっしぐら。
背中が丸々と良くないことは、なんとなくわかっている人が多いかと。
背中が丸々ことで肋骨の動きが小さくなり、肺の動きも弱くなります。
特に、妊婦さんは赤ちゃんが大きくなってくると、横隔膜をぐぐっと
押し上げられるため、肋骨の柔軟性が大切になってきます。
とはいえ、妊娠中は柔軟性が高まりやすい(ホルモンの関係で)ので、
気にならない人もいますが、筋トレしすぎている人、もともと筋力が
あって、関節が硬い人は、影響うけやすいとも言えます。
肺が十分に働かないと、酸素が脳にも行きにくなるし、
代謝も落ちて、むくみやすくなります。
妊婦さんのむくみは、心肺機能の低下に加えて、そもそもの姿勢の悪さから、
骨盤が下がって可動域が狭くなること。
この状態は、股関節の可動域とも関わっており、歩くときに足を後ろにける力が
低下してしまっていることも要因です。
足を前にだして、歩いてはいるけれど、ちゃんと蹴らないと、心臓に血液を戻す
筋力(リバースポンプ)は働かないのです。
上は、肋骨、下は股関節が正常に動かないくらい、スクワットで筋トレしちゃうと、
咳が止まらなくなったり、むくみが改善しなかったり。
これは、妊婦さんだけに言えることではなくて、幼児も高齢者も同じです。
体力をつけるためにスクワットを。。。と良く聞く話ではありますが、
直接相談されたときには、やめてもらうことがほとんどです。
それでもやりたい!という人には、丁寧に姿勢の指導をさせてもらっています。
そもそも、ウェイトトレーニングからはじまっているこの姿勢、パーソナルな
運動なんです。
誰しも、姿勢のチェックなど行わずにスクワットをすれば、
むやみに筋トレするのと同じで、太ももが太くなったり、膝や腰の痛みを訴えます。
これを、幼児期に行うと、幼児期は膝の骨の成長が著しく太もも前側の筋力を鍛えすぎると、
骨が成長するときに引っ張られて、痛みになることがあります。
骨は骨の先端から伸びていくので(骨端線というのが有ります)、関節部位を固めてしまうような筋トレは、
身長の増加を止めてしまう恐れがあります。
幼児期の股関節ははまりがとても浅く、まだ軟骨に近い状態です。
思春期までかけて、骨盤は大人の形状になっていくプロセスを経ています。
5歳児の骨盤の記事はこちらへ
特に、日本人はもともと股関節のはまりが浅く(骨盤側の寛骨臼という臼になっているところが浅い)
可動域も欧米人に比較すると狭いです。
はまりが浅ければ浅いほど、抜けないように筋力で押さえます。
急に太ももが太くなったりしたときは、股関節のはまりを元に戻せば良いのです。
また、股関節のはまりは、腸腰筋群の太さも影響しています。
(NHKミラクルボディ・アサファ・パウエルー史上最速の男)では、日本陸上の元オリピック代表・朝原選手
は、この番組内で、同じオリピック選手でも腸腰筋群の表面積が約3/1であることを知って驚いています。
ニコニコ動画で見ることができる様子

http://www.nicovideo.jp/watch/sm3253066

見た目だけでなく、外側から見えないインナーマッスルも、日本人は細く弱いのです。
この腸腰筋群は、走るときに、股関節から足を引き上げ、足を蹴るという動作で大きく使われます。
太もも前側の筋力よりも、後ろ側と腸腰筋群の弾力が、より必要な筋力なのです。
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日本では、古来から武道の中でこの腸腰筋群をトレーニングしていました。
小さい体をうまく運び、技でかわす文化が体に根付いており、
その「技」が世界に通用していました。
しかし、戦後、アメリカ式のトレーニングが入ってきてから、
筋トレが良いものである、という認識も根強くなってしまいました。
つまり・・・
日本人にはそもそもスクワットの姿勢があっていません。
それよりも、四股踏みをする方が余程良いです。
とはいえ、、、この四股踏みも、最初は椅子を使った四股が良いです。
セミナーで毎回やるリピネタですが、骨盤を立てたまま姿勢を保つには、
いろいろ準備が必要なんです。
#股関節が360度の方向にスムーズに動くこと
#股関節のはまりが最大限深くなっていること
#骨盤を立てて座れること
これらがセットになって、四股踏みができます。
お相撲さんが股割りをやる意味は、これなんです。
相撲トレーニングが一番日本人にあっているんじゃないかなぁ、、、と思うこと多いです。
内転筋固まっているときは、骨盤の可動域も狭くなります。
そんなときは血行悪くなる。
だって、こんなに太い血管が股関節を通っているんですもの。
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姿勢のチェックをした上で、
筋トレにならないスクワットならば、良いと思います。
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このくらい骨盤立ててくださいね。
これは、腸腰筋群しっかり使えます。
ふともも前側よりも、お尻側の方が効いている感じになる。
まぁ・・ブログだけで伝えられるってことはまずないので、
実際に姿勢チェックしないとなんとも。
膝・腰の痛み
ふとももが太くなった
足がむくみやすい
咳が止まらなくなった
こんな現象が出ていたら、スクワットは向いていません。